CLT木材は、暮らしの中のさまざまな場所に用いられています。バス停やトイレといった公共施設だけでなく、共同住宅にもCLT木材の活用事例は広がっています。ここでは、共同住宅のCLT使用事例を4件ピックアップして解説しているので、具体的な事例を見てみたい人はぜひ参考にしてみてください。
東日本初となる、記念すべきCLT構法で建てられた共同住宅です。若い世代向けの共同住宅となっているだけあって、外観は非常にスタイリッシュな印象のシンプルな直線で構成されたデザインとなっています。
内装については外観と同じくスタイリッシュでシンプルなデザインのキッチンが特徴的。スタイリッシュなだけではなくてスペースも広く取ってあるので、作業のしやすい環境が整っています。また、大きな窓は外部からふんだんに自然光を取り入れることができ、室内を明るく照らしてくれます。間仕切りの壁は閉塞感を感じさせないように大きく開口部を取ってあるのも魅力的な工夫と言えるでしょう。
【基本情報】
竣工 | 2015年2月 |
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延床面積 | 387m2 |
構造 | CLTパネル工法 |
使用したCLT | 149m3 |
防耐火構造 | 地域指定なし |
CLT木材を用いた共同住宅には、胸を連ねた大規模なものもあります。この事例もそのひとつで、3階建てかつ連棟という大きな建物です。外観はシンプルなデザインでしっかりした印象。内装は床や間仕切りの壁部分に木材を露出させたデザインになっており、共同住宅には珍しく木の魅力が楽しめる内装となっています。
天然素材の住まいは木のぬくもりを楽しめる魅力的な住まいですが、それだけに費用も大きくなりがちで、なかなか手が出ないという人も多いでしょう。しかし、この事例のようにCTL素材を活用した共同住宅が普及すれば、気軽に木の魅力を楽しめる住まいが増えるのではないでしょうか。
【基本情報】
竣工 | 2015年3月 |
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延床面積 | 3543.13m2 |
構造 | 木造(CLTパネル架橋) |
使用したCLT | 220m3 |
防耐火構造 | 地域指定なし/1時間耐火建築物 |
記念すべき、日本初となるCTL構造物である社員寮です。外観から従来の社員寮のイメージを覆すようなものとなっているのが印象的。ベランダ部分に大胆に木材を露出させたデザインとなっており、まるで天然素材をふんだんに用いた注文住宅のような印象があります。
内装はさらに驚くべきもので、天井、床、壁に木材を用いた住まいとなっています。完成後の写真では内装は床部分が木材をそのまま出したものとなっているだけでなく、非常に広々とした空間を確保しているので、社員寮とは思えないくらい高級感のある住まいとなっている、魅力的な事例です。
【基本情報】
竣工 | 2014年3月 |
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延床面積 | 267m2 |
構造 | 木造(CLTパネル架橋) |
使用したCLT | 120m3 |
防耐火構造 | 地域指定なし/1時間耐火建築物 |
基本部分は日本の伝統的な工法である木造軸組工法を用い、水辺面にCTL木材を使用した事例です。特徴的なのはバルコニーと開放廊下で、いずれも木材を露出させた「あらわし」と呼ばれる構造になっています。社員寮というとあまり木造の魅力を全面に出した建物というイメージがありませんが、この事例は天然素材を用いた注文住宅にあるような、木造住宅としての魅力にあふれていると言えるでしょう。
【基本情報】
竣工 | 2018年11月 |
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延床面積 | 422.24m2 |
構造 | 木造(軸組工法CLT利用) |
使用したCLT | 85.54m3 |
防耐火構造 | 防火構造 |
国内での森林資源の活用を目的として、CTL木材はさまざまな場所で積極的に用いられるようになっています。しかし、CTL木材の活用はまだ始まったばかりなので、CTL木材を用いた建物を取り扱っている建築会社はまだまだ十分な数とは言えません。そのため、CTL木材を用いた建物を建てるために業者を選ぶ際には慎重に選定を行う必要があります。
業者を選ぶ際には、設計から依頼したい、素材のみを仕入れたいといったような要望に合わせて業者を見分けるとともに、複数社に見積もりを依頼して比較検討することをおすすめします。
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