SDGsの観点からも木材の活用が見直されており、CLTの活用は倉庫の建築にも活かされています。CLTを活用して作られた倉庫は、広々とした空間を確保できるのが魅力です。人が集まる空間としても有効に活用できるでしょう。
このページでは、倉庫のCLT活用事例をまとめて紹介していますので、倉庫の建築でCLT活用をお考えの方は、参考にしてください。
CLTは住居や商業施設、ビルなどにとどまらず、倉庫の建築にも採用されています。大判で加工が少ないCLTは、材料の数を抑えることができて作業も効率的。工期も短縮が可能です。柱を無くすことができるので、空間を広く取ることができるのも倉庫の建築に向いていると言えるでしょう。CLTで建てられた建築物は、木の香りが感じられるのも魅力的です。
倉庫の建築事例も複数確認できましたので、何点か紹介します。
大規模な木造建築にCLTを採用したしんこうサンイン・フーズ株式会社の倉庫の建築事例です。現し部分は化粧材として、そのままCLTを活用しています。CLTサイズは最大で巾 1000mm x 長さ 2000mm x 厚さ 36 mm。CLTを利用した木造軸組工法で構造されています。
【基本情報】
竣工(予定日) | 2020年3月 |
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延床面積 | 608.00m² |
構造 | 木造軸組工法(CLT利用) |
使用したCLT | 23.3280m³ |
防耐火構造 | その他 |
南房総千倉CLT収納庫の建築事例です。平屋の倉庫は耐力壁としてCLTを活用。小コスト化を実現しています。CLTの問題点でもある断熱性・気密性は、CLTによる耐力壁を内部に設置することで解決できます。
CLTが利用されている部分は、壁・天井・庇です。構造はCLTパネル工法で建築されています。
【基本情報】
竣工(予定日) | 2017年12月 |
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延床面積 | 149.06m² |
構造 | CLTパネル工法 |
使用したCLT | 11.5m³ |
防耐火構造 | 地域指定なし/その他 |
日木産業㈱の本社倉庫は、書類を管理するための倉庫として建てられました。書類倉庫以外の用途でも使用できるように、窓の自由な配置を実現しています。CLT壁は階段室周りに配置されており、柱は倉庫室を負担する部分にだけ設けています。
22㎥のCLTが使用されており、壁と床部分に使われています。構造は、CLTパネル工法です。
【基本情報】
竣工(予定日) | 2018年3月 |
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延床面積 | 165.62m² |
構造 | CLTパネル工法 |
使用したCLT | 22m³ |
防耐火構造 | 22条指定区域 |
大新合板工業㈱ 製品倉庫のCLT採用事例です。CLTの強い強度を最大限に活用するために、CLTユニットの間に鉛直力を負担する軸組ユニットを配置しています。これにより建物全体のコストを抑えています。
CLTサイズは、壁が90 x 1,590 x 4,400 mm(3層3プライ)、梁が90 x 1,065x 10,000 mm(3層3プライ)です。
【基本情報】
竣工(予定日) | 2018年1月 |
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延床面積 | 293.4m² |
構造 | CLTパネル工法 |
使用したCLT | 35.8m³ |
防耐火構造 | 22条指定区域 |
㈱林材木店のCLTを活用した倉庫の建築事例です。2階建ての倉庫になっており、床・壁・天井にCLTが採用されています。構造はCLTパネル工法、 142.14㎥のCLTが使用されています。
【基本情報】
竣工(予定日) | 2017年3月 |
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延床面積 | 331.24m² |
構造 | CLTパネル工法 |
使用したCLT | 142.14m³ |
防耐火構造 | 記載なし |
静岡県浜松市にある倉庫の事例です。木造2階建てで、CLTパネル工法が採用されています。中でも目を引くのが独特な外観デザインです。外観はもちろん、内部の空間も全てCLT木材の現し仕上げにしています。木材の木目が見る人にインパクトを与える一方で、周囲の景観ともしっかり調和しています。
CLTは大きな空間を確保できるメリットがあります。こちらの倉庫では、CLTを採用することで、狭小市街地でもメリットを最大限活かせるよう設計されています。
【基本情報】
竣工(予定日) | 2019年4月 |
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延床面積 | 74.08m² |
構造 | CLTパネル工法 |
使用したCLT | 記載なし |
防耐火構造 | 記載なし |
和歌山県の有田川町にある小規模バイオマス発電所の事例です。事務所棟および倉庫棟でCLTを使用しています。外観はベーシックなデザインですが、内部は木材の風合いが活かされています。
CLTは地元の紀州材のスギを採用。外周部の壁は丸太組み工法で作られ、内部をCLTによる現しとして仕上げているのが特徴です。また、長辺の長さが11m以上のパネルを利用することで、工期の大幅な短縮も実現しています。エネルギーのみならず、木材も地産地消にこだわった事例といえます。
【基本情報】
竣工(予定日) | 2022年4月 |
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延床面積 | 165.00㎡ |
構造 | 木造軸組工法(CLT利用) |
使用したCLT | 31.1074m³ |
防耐火構造 | その他 |
広島県にある倉庫の事例です。CLTパネル工法が採用されています。薄めのCLTを棚板として使用し、鉄骨とCLTの組み合わせによって棚自体を構造化しているのが特徴。さらにフラットバーを用いた張弦梁の間にCLTを使い、現し仕上げにしています。なお、こちらの事例はショールームを兼ねた事務所棟もCLTが使われています。事務所棟は、大きな構造の中に部屋を箱状に配置しています。
【基本情報】
竣工(予定日) | 2020年5月 |
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延床面積 | 497㎡ |
構造 | CLTパネル工法 |
使用したCLT | 記載なし |
防耐火構造 | 記載なし |
柱を無くして広い空間を確保できるCLTは、倉庫の建築の適しています。しかし、CLTを活用した建築に対応できる業者は、多くはありません。CLTに対応できる業者の中にも、設計から施工までをワンストップで行う業者と、木材の調達のみを行う業者があります。自社の建築計画に合わせて、適した依頼先を選びましょう。
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