無垢材についてはわかっていても、合板や集成材、直交集成板と呼ばれるCLTの違いは知らないという方は少なくありません。そこで集成材の特徴やメリット・デメリットを中心に解説しCLTと異なる点を明らかにしていきます。
複数の板の繊維方向をそろえて接着剤で貼り合わせた木材のことを集成材と言います。構造用と造作用の2種類があり、構造用は住宅の柱や梁などに用いられ、造作用は主に住宅の内装や家具などに使われます。
集成材は原料となる丸太から2~4cmに切り出されたラミナ(引き板)や小角材を使用しますが、合板と呼ばれるものは丸太を3mm程度に薄く剥いた単板を繊維方向が直交するように重ねて接着剤で貼り合わせるので両者は全く異なります。
性質の異なる部位を合わせているため無垢材に比べると強度や見た目が安定していて、割れや反りといった現象が起きにくくなります。加工時に乾燥させるので湿気にも強いです。
強度が安定しており、性能が表示でき保証される集成材は、信頼性が高く重宝される部材です。
加工する際に幅、厚み、長さを自由に製品化でき、化粧薄板で見た目を美しく高級感を持たせることもできます。デザイン性の高さも集成材の特徴でありメリットと言えます。
CLTは集成材と似ているように見えますが、繊維方向が直交になるように重ね合わせる厚板パネルなので、繊維の方向を揃える集成材とは構造が異なります。3層、5層、7層、9層があり厚みが増せば断熱性も高くなります。
集成材と合板のいいとこ取りをしたのがCLT(直交集成板)と考えると理解しやすいでしょう。オールマイティに壁・柱の両方に使えるので集成材より利便性が高いのが特徴で、まだ製造メーカーが限られるので導入コストはやや高めになります。
建築用の木材としては集成材やCLTの他にもLVLやNLTなど複数の種類があります。それぞれによって特徴や用途も異なるので、木造の建築物を検討する場合には違いをよく理解しておくことをおすすめします。
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