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CLT木材の使い方

日本では2010年頃から導入され始めたCLT木材。現在では全国レベルで中層から大規模建築物の木造化に活用されています。そこでCLTの優れている点や活用方法など、初めて聞いたという方でもわかるよう概要をまとめました。

CLT木材の活用方法

横に並べられたラミナ(ひき板)に繊維が直交するように接着した木質パネル材のことで、直交集成板とも呼ばれます。強度と品質が均一化され壁や床などの建築の構造材としてだけでなく、土木用材や木製家具にも活用されています。

工場で加工されることがほとんどで運搬事情に合わせて分割することも可能。集成材と同様に構造設計ができ中層から大規模施設の建築まで幅広く使用されています。なお日本で構造用の建築材料として使用するにはJISまたはJAS認定の必要があります。

なぜ数々の現場で活用されているのか?

CLT木材が広く活用される背景として、脱炭素化社会など環境への関心の高まりに伴う木造建築の関心の高まりがあります。木材は製造時のCO2の発生量が抑えられ、コンクリートや鉄より環境に優しい特徴があります。

また木材ながらパネル形状で鉄筋コンクリートのように面で支える建築に活用できるのもメリット。柱・梁のような線材ではなく工場加工で現場ですぐに使えるため、工期の短縮建築コスト削減にもつながります。

CLT木材を活用する工法例

CLTパネル工法

大判パネル材として水平力と鉛直力を負担する壁として活用する工法です。大きさや接合方法で小幅パネル加工大判パネル加工に分かれます。火が付きにくく燃えても広がりにくいという性質があるため、防耐火設計に利用されます。

軸組み工法+CLT

在来軸組工法に加えて水平力のみ、または鉛直力のみを負担する壁や床板としてCLTを活用する方法です。強度は高まりますが構造計算上はCLTが横架材や柱を兼ねることができないため、木造軸組工法が基本になっています。

混構造

木造軸組工法や鉄骨造などにCLTを用いる立面混構造のことを言います。床、壁等としてCLTを用いることが可能ですが、各層ごとに分ける場合は問題ないですが同一層に異なる構造形式が混在する場合は設計法の適応が複雑化します。

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