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木材の反りと収縮

このページでは、木材に生じることがある「反り」と「収縮」についてわかりやすく解説しています。ひとくちに木材といっても、反りやすい種類の樹木とそうではない樹木とがあります。特に、広葉樹の一部は、反りが発生しにくい性質をもつ木材です。また、木材が収縮する場合、どのくらいの割合で収縮するかは、繊維や細胞の構造によって異なります。

反りの発生原因

金属や合成素材などでさえ、環境・条件によってはゆがみが生じるくらいですから、木材は、そういった影響をもっと強く受けていることは想像に難くないですね。反りの発生は、天然木材にはつきものであると考えておくべきです。ちなみに、反りの原因となる環境・条件とは、おもに熱や日射、水分、経年劣化、荷重などのことを指します。

たとえば、薄い木材などを使用した棚板に重さのある荷物を置くと、簡単にたわんでしまうことがあります。このことから、厚みが足りない木材は反りが生じやすいといえます。もちろん、木材のその他の要素である「幅」「長さ」「設置方法」なども反りやすさと無関係ではありません。また、個体差についても考慮に入れる必要があります。

木材の収縮

含水率が繊維飽和点を下回った場合には、木材は収縮する性質があります。また、収縮する割合、つまり収縮率は、その方向によって差が生じます。つまり、「繊維の配列」と「細胞の組合せ」次第で、収縮率が異なるのです。

ちなみに、針葉樹であっても広葉樹であっても、収縮率が大きいのは板目方向です。その次が柾目方向です。そして、長さ方向(繊維方向)への収縮は、ほとんどみられないという共通点があります。こういった方向による差異のことを「収縮率の異方性」といいます。

参照元:MOKUZAI.COM株式会社マルホシ(https://www.mokuzai.com/LearningWood/in_di-63)

反りにくい木材とそうでない木材

さまざまな物質や素材のなかでも、木材は概して反りが発生しやすい部類であることは、上述のとおりです。ただ、木材の反りやすさが、使用されている樹木の種類に関係なく同程度である、ということではありません。種類によって反りやすさには差があります。たとえば、針葉樹と広葉樹とで比較するのであれば、広葉樹のほうが反りにくい傾向があります。針葉樹よりも表面がかたいことが、その主な理由です。

反りにくい木材としてとりわけ有名なのが、樺やオーク、楢ナラ、メイプル、ウォールナットなどの木々です。

とはいえ、相対的に広葉樹のほうが反りにくい傾向が強いというだけで、絶対に反らないということではないため、注意が必要です。無垢材は、全般的に反りやすい性質をもつ素材である、というのが大前提なのです。

建築場所の環境も考慮した木材を選ぶ

木材に反りが生じるおもな原因として挙げられるのは、熱・日光・湿度などの環境条件のほか、経年劣化や荷重などです。また、収縮する際には、方向によって収縮する割合に差がみられます。一般的には、表面がかたい広葉樹のほうが、針葉樹よりも反りが生じにくい木材であるといえます。

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