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CLTの製造工程とは?

CLT(クロス・ラミネイティッド・ティンバー)の製造は、単に挽き板を接着剤で貼り合わせるだけではありません。製材、乾燥、パネルの加工まで、すべての工程をコンピューターで管理された工場内で行い、人の手による細やかなチェックも欠かさず行われています。そのCLTについて、製造工程の一例を紹介します。

製材加工

まず、CLTの製造における最初の工程は製材加工です。原木からラミナと呼ばれる挽き板を作り出す工程が含まれています。

ラミナの製造

CLTの原料となるのは、主に国産の丸太です。丸太の皮を剥ぎ、厚さ17mmのラミナに加工します。このラミナが、CLTの基礎となる部分です。ラミナの質は、最終製品の品質に大きく影響します。

乾燥工程

ラミナは乾燥させて含水率を12%以下にします。この過程では、自然乾燥を経て人工乾燥機で約1週間かけて乾燥させます。含水率が均一でないと、製品の耐久性や強度に問題が生じるため、ムラのない乾燥が非常に重要です。また、乾燥後のラミナは再度検査され、乾燥不良材が取り除かれます。

ラミナの加工

乾燥したラミナは次にモルダー加工により、厚さ14mmに削られ、表面を整えます。さらに、各ラミナは節の量に応じてグレード分けされ、A、B、Cの3つの等級に分類されます。この工程では、機械での自動チェックに加えて、最終的な品質を確保するために目視検査も行われます。

幅はぎ接着

ラミナは幅方向に並べられ、高周波プレス機で接着(幅はぎ接着)されます。これにより、単層の一枚板が作り上げられ、CLTの基本となる層が完成します。

節埋め加工

CLTの美観を高めるため、表面の節穴を埋める工程も欠かせません。節穴にはボンドを塗り、節駒を埋めていきます。この作業には健康に優しいボンドが使われ、環境に配慮した製品作りが行われています。

直交積層

単層のラミナを交互に重ね、各層の繊維方向が直交するように積層する工程が「直交積層」です。これにより、CLT特有の高い耐久性と強度が実現されます。積層には接着剤が用いられ、コールドプレス機で圧着されます。このプロセスで、3層以上のCLTが完成します。

精密な加工

CLTの外周部分の成形もまた重要です。外周のばらつきや、はみ出した接着剤はテノーナーで加工し、誤差は0.5mm以内に抑えられます。直角に整えられたCLTは、構造材として床板や壁材などに使用されます。

検品と出荷

最終工程では、製品の品質がさらに確認されます。1枚ずつCLTを目視チェックし、見落としがないように丁寧に検品が行われます。この段階で不良品があれば取り除かれ、修正が行われます。検査に合格した製品は、出荷準備が整い、傷がつかないように木材や段ボールで保護して梱包されます。

まとめ

CLTの製造には、原木の製材から始まり、乾燥、幅はぎ接着、積層加工、そして検品と出荷まで、複数の工程が慎重に管理されています。特に、ラミナの乾燥や積層の過程では、機械と人の目が連携して高品質な製品を作り出しています。CLTは、その強度と環境に優しい特性から、今後も注目されるでしょう。

参照元:鳥取CLT(https://tottoriclt.co.jp/flow/)

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