木造建築は何となく流行っているからという理由で始めても意味がありません。そこで木造ならではの構造物としての優位性やCLT木材活用のメリット、中・大規模木造建築を取り巻く世界的な流れについて解説します。
木造は鉄筋やコンクリートよりも重量が軽く、木材の量を多く耐力壁として使用しても重たくなりません。CLT木材は厚みもあり壁パネル単体でも耐震性は高いですが、床パネルと組み合わせることで、さらに強固にできます。
木造の法定耐用年数は22年で耐久性が劣るようなイメージがありますが、劣化対策等級が上がれば耐用年数も長くなり、日本では古い木造建築が多く残存していることからメンテナンスをしっかりしていれば高い耐久性を維持できます。
CLT木材を採用すると部材費がかかりコスト高になると言われます。これはCLTがまだ普及の途中段階で国内でも限られたメーカーしか製造しないためです。国はCLTに関する補助金も用意しており、今後は普及とともにコストは下がると予想されます。
木材は燃える建材なため耐火性が低く思われがちですが、熱伝導率が低いため高温になっても鉄骨材のように強度が極端に落ちることはありません。またCLT木材を使った木造建造物は燃え抜けず崩壊しない壁や床で組み上げることが可能です。
中・大規模の木造建築が進められると地球温暖化防止だけでなく、適度な木材の伐採と使用により森林の持続的な管理が行われるようになり森林保護につながります。それによりSDGsの「陸の豊かさも守ろう」にも貢献できます。
脱炭素はESGにとって重要なテーマです。建物の木造・木質化は森林資源の活用や循環型社会の実現に寄与します。特に中・大規模の木造建築は使用する木材の量が多いため脱炭素への貢献度はより高くなりESG投資の観点からも高評価が得られます。
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